一生懸命英語を勉強しているのに効果が出ない。と悩んでいませんか?
それは、今自分が置かれている現在地と、目的地、そこに到達する上で立ちはだかる課題について整理できていないことが原因かもしれません。
そんな人に向けて、今回は、StudyHacker ENGLISH COMPANYの「最速最短!英語学習マップ」という本を紹介します。
・StudyHackerの学習メソッド
・本書のポイント
・本書の口コミ・評判
では早速いきましょう!
目次
- ENGLISH COMPANYとは?
- 本書の要約
- 英語学習「絶対に避けたい」挫折パターン
- 英語は科学で必ず伸ばせる!
- 【フェーズ別】最速最短学習法
- フェーズ0:基礎文法・基礎語彙 → フェーズ1:ゆっくり読めば理解できる
- フェーズ1:ゆっくり読めば理解できる → フェーズ2:すばやく読める
- フェーズ2:すばやく読める → フェーズ3:音声知覚ができている
- フェーズ3:音声知覚ができている → フェーズ4:理解の処理がすばやくできる
- フェーズ4:理解の処理がすばやくできる → フェーズ5:記憶にとどめておける
- フェーズ5:記憶にとどめておける → フェーズ6:正確に話し、書くことができる
- フェーズ6:正確に話し、書くことができる → フェーズ7:流暢に話し、書くことができる
- フェーズ7:流暢に話し、書くことができる → フェーズ8:複雑に話し、書くことができる
- 「最速最短!英語学習マップ」の口コミ・評判
- まとめ:「最速最短!英語学習マップ」はどんな人におすすめ?
ENGLISH COMPANYとは?
ENGLISH COMPANYとは、株式会社StudyHackerが提供する英語パーソナルジムのサービスです。
90日、または180日という期間で効率的な高密度コーチングをおこなうことで、最短ルートで目標を叶えることを得意としています。
言語習得に精通した日本人講師が、科学的な知見と日本人ならではの視点で1人ひとりに合わせたカリキュラムを作成。一般的なコーチングスクールは、受講生に1日3時間程度の自宅学習を課すことが多いなか、ENGLISH COMPANYが求めるのは多くても1日1時間から1時間半程度と短時間です。
精神論ではなく、あらゆる面で科学の力を用いることで、効果的に英語を伸ばすことにこだわり抜いているのがENGLISH COMPANYメソッドです。
本書の要約
本書は、間違った英語学習法→科学的英語学習について→フェーズ別最速最短学習法という構成になっています。随所にマンガがはさまっており、気軽な気持ちで第二言語習得研究の知見にアクセスできます。
ここからは各チャプターの要点をまとめていきます。
英語学習「絶対に避けたい」挫折パターン
Chapter1では、英語学習者が陥りがちな「挫折パターン」について3つ言及しています。それは、いきなり英会話をはじめてしまう、手あたり次第に学習をはじめてしまう、とにかくネイティブに習おうとしてしまうことです。
まず、いきなり英会話をはじめてしまうのは非効率です。それは、英会話は「相手の話を聞き取り、理解した上で自分の意見を伝える」ことではじめて成り立つからです。相手の話が理解できない状態のままカタコトの英語でなんとか会話をするのは基礎力なしで試合に臨んでいるようなものです。
手あたり次第に学習をはじめてしまうのも非効率です。著名人やSNS上で「よい」と言われている教材やサービスに飛びつきたくなる人も多いと思いますが、それはその人にとってたまたま良かっただけで、あなたに合った方法であるかは別の話です。
「英語ならとにかくネイティブに習うのが一番いいはず。」というのも非効率な考え方です。それは、ネイティブだからと言って、英語を母語としない日本人に英語を習得させるスキルを持っているとは限らないからです。英語講師を選ぶ際は、ネイティブという言葉だけに飛びつくのではなく、その人がどの程度英語教育や第二言語習得への知見があるかという点も考慮すべきです。
英語は科学で必ず伸ばせる!
Chapter2では、第二言語習得研究の観点から、科学的に英語を伸ばす方法に言及しています。
第二言語習得研究とは「母語でない言語をどのように身につけていくのか、そのメカニズムとプロセスを明らかにしていく学問」です。
第二言語習得研究では、言語習得は必ずインプットを先行のトレーニングを積むことが必要だと考えられています。話せるようになるのがゴールなんだから、アウトプットの方が大切なように見えるのですが、実は逆なのです。アウトプットはあくまでも、自分がどこが苦手なのか?を実践を通して「気づく」ために有効なものです。
すなわち、アウトプットをすること自体に効果があるというよりは、より高いインプットに繋げるためにアウトプットのトレーニングをすることに意味があるということができます。
【フェーズ別】最速最短学習法
第二言語習得研究の知見をベースに、英語を習得するまでの道のりを示したのが「英語学習マップ」です。これを見れば、あなたの学習フェーズと、今どのような学習に注力すべきかが分かります。
詳細はこうです。(ENGLISH COMPANYのHPからも見ることができます)
・フェーズ0…【基礎知識】基礎文法・基礎語彙
・フェーズ1…【リーディング】ゆっくり読めば理解できる
・フェーズ2…【リーディング】すばやく読める
・フェーズ3…【リスニング】音声知覚ができている
・フェーズ4…【リスニング】理解の処理がすばやくできる
・フェーズ5…【リスニング】記憶にとどめておける
・フェーズ6…【スピーキング・ライティング】正確に話し、書くことができる
・フェーズ7…【スピーキング・ライティング】流暢に話し、書くことができる
・フェーズ8…【スピーキング・ライティング】複雑に話し、書くことができる
フェーズ0:基礎文法・基礎語彙 → フェーズ1:ゆっくり読めば理解できる
フェーズ0は、英語学習がはじめて、または以前勉強した知識がほとんど抜け落ちている状態です。まずは基礎文法・基礎単語を押さえましょう。
文法学習には認知文法やパターンプラクティスを取り入れることで、日本語訳に頼らず英語のイメージのままで英語を処理する練習をします。
単語は、大量の反復学習を行うことが大切です。少ない単語を時間をかけて完璧に覚えるより、エラーを繰り返してでも、反復して学習する方が定着がよいです。
フェーズ1:ゆっくり読めば理解できる → フェーズ2:すばやく読める
フェーズ1は、ゆっくりであれば文章を理解できるものの、スピードが足りない状態です。このような人は、文を意味のかたまりごとに理解するチャンクリーディングを取り入れると効果的です。
おすすめは音読しながらチャンクリーディングをすることです。チャンクごとに、文章の意味を頭からイメージして何度も繰り返し練習しましょう。
フェーズ2:すばやく読める → フェーズ3:音声知覚ができている
フェーズ2は、読めば簡単な文章でも、聞き取りとなるとできない状態です。具体的には、リスニングのスクリプトを見たら意味は理解できるのに、同じものを聞くと理解できないといったかんじです。
リスニングの処理プロセスは、音声知覚→理解という順番です。つまりリスニングは、音の認識→意味の理解というステップを経てはじめて成立することになります。
この段階の人が抱える課題は「音声知覚」です。音声知覚とは、音を聞いたときに何という単語を言っているかを正確に認識することです。
単語をうまく認識できていないということは英語特有の発音方法(音声変化→連結、同化、脱落、弱形、ら行化)に慣れていないことが考えられます。
StudyHackerは、これらの音声変化が無料で学べるアプリをリリースしていますので、興味があればぜひインストールして使ってみてください。
音声変化に慣れたら、シャドーイングオーバーラッピングを取り入れるのもよいでしょう。
フェーズ3:音声知覚ができている → フェーズ4:理解の処理がすばやくできる
フェーズ3の人は、音声知覚はできているものの、その自動化の程度が弱い状態です。
音声知覚はできていても、やっとの状態で音声知覚ができている状態では、次の「理解」の処理にまでリソースをまわせていません。
音声知覚の自動化を強めていくには、シャドーイングが有効です。まずは音声だけを追いかけるプロソディー・シャドーイングを、慣れたら意味と内容を思い浮かべながら行うコンテンツ・シャドーイングを組み入れていくと良いです。
フェーズ4:理解の処理がすばやくできる → フェーズ5:記憶にとどめておける
フェーズ4は、話の内容をその場では理解できるものの、それを記憶にとどめておいたり、次のアクションに移すことができない状態です。
これは、リスニングプロセスの「理解」の自動化がまだ弱い状態だと言うことができます。
これまでよりも長い英文や、複雑な構文を含んだ教材などを用いながらコンテンツ・シャドーイングをするなどして負荷をかけていきましょう。
フェーズ5:記憶にとどめておける → フェーズ6:正確に話し、書くことができる
ここからはアウトプットトレーニングです。正確に話し、書けるようになるために独学でできる方法には次のような方法があります。
・英語日記を書く
・英語でひとりごとをつぶやく
・自分のスピーチを録音してスクリプトに起こす
・プロセスライティングをする
フェーズ6:正確に話し、書くことができる → フェーズ7:流暢に話し、書くことができる
正確には話せるけれど、正確さにこだわるあまり、流暢に話せないという人は、分単位で時間を区切って一気にアウトプットするトレーニングをするとよいです。
テーマを決めて意見を言ったり、写真を見てそれについて話し続けるトレーニングをして、どれだけの量が話せるか・書けるかを意識しましょう。
フェーズ7:流暢に話し、書くことができる → フェーズ8:複雑に話し、書くことができる
複雑性を養うには、英語のロジックを意識しながら表現のバリエーションを増やしていくトレーニングを重ねていくとよいです。
ロジックとは論理構成のこと。英語は日本語と異なり、結論を述べてからその後に理由や例を付け加えていく傾向にあります。ロジカルな文章を自分で組み立てられるようになれば、ビジネスで相手を説得する場面でも役立ちます。
同時に、相手との関係性に合わせてTPOをわきまえた英語表現のバリエーションを増やしていくことも大切です。
「最速最短!英語学習マップ」の口コミ・評判
本書のよい口コミ、悪い口コミについて調査しました。
よい口コミ
英語学習の迷いがなくなる
自分の現在の英語力がどの程度なのか、そして次の段階に進むための課題は何なのかが明確に理解できました。
第二言語習得研究という学問に裏打ちされた、科学的で効率的な手法を用いて指導されているところにも好感が持てました。
内容に説得力がある
英語ジムを手がけるStudyHacker ENGLISH COMPANYにおける実践経験と指導実績、それらによって完成されたプログラムをベースにしているので、内容は説得的で、本気でこのプログラムを実践しようとすれば、値段以上の価値があるだろう。この会社の宣伝的な意味があるのはもちろんだが、他方、手法をここまで公開していいのだろうかとも思った。分かりやすさとコストパフォーマンスという点で、星を5つつけておく。
各フェーズへの移行順序がわかりやすい
ネットには成功談的な英語上達をまとめたサイトが氾濫していて、自分もそれに倣えば上達するのでは、と思ってしまっていた。そこで、自分に合ったとは限らないという見出しをみて、購入したところ、各レベルのフェーズ移行順序もわかりやすかった。
悪い口コミ
データの信憑性が疑問
P121「TOEIC未受験から2ヶ月で795点獲得」⇒そもそもの学習開始地点が不明。もともと795点以上の人だった可能性有り。
巻末「わずか3ヶ月でTOEICのスコアを400点上げる」⇒何点から何点上がったのか。またどういう人が、何人実現出来たのかが不明。
企業の宣伝本になっている
言ってることは共感することもありますが、企業が英語の本を出すと、どうしても宣伝本になってしまうのは仕方ないですね。他の選択肢を完全否定してるところはちょっと残念でした…。
まとめ:「最速最短!英語学習マップ」はどんな人におすすめ?
今回は、StudyHackerのENGLISH COMPANYによって出版された「最速最短!英語学習マップ」についてご紹介しました。
「最速最短!英語学習マップ」をぜひ読んでほしいのはこんな方です。
・現在自分がやっている英語学習法が正しいのか確信が持てない人
・受験英語を軽視してきた人
・科学的に効率的な言語学習の方法が知りたい人
これまで “なんとなく”で学習法を選んできた人にはぜひ読んでもらいたい一冊です。もっと早く知りたかったと思う情報がたくさんありますよ!
興味があればぜひチェックしてみてください!
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