こんにちは。りんじゃです。
今回は「2億語のデータでわかった本当に使える英語 ビッグデータ英会話」という本をご紹介します。
目次
1. 著者について
高橋 基治(たかはし もとはる)氏
高橋氏は、東洋英和女学院大学の教授をしている英語教育の専門家です。国連英検アドバイザーや英語ナレーターとしても活躍しています。
阿部 一 (あべ はじめ)氏
応用言語学者で、英語総合研究所の所長をしています。応用言語学の理論に基づいたマルチメディア・コーパスの構築や英語学習プログラムの開発など、長年に渡り英語を研究しているプロフェッショナルです。本書は、阿部氏がこれまで40年以上にわたり蓄積してきた膨大なコーパスデータを基に作成されています。
2.「2億語のデータでわかった本当に使える英語 ビッグデータ英会話」概要
「2億語のデータでわかった本当に使える英語 ビッグデータ英会話」は、簡単にいうと以下のような内容です。
あなたの覚えた英語、本当に使えるもの?
膨大な数のネイティブの会話データから
実際に使われているフレーズを厳選!
「本当に使われている英語」が覚えられる、これまでにない英会話フレーズ本です。(内容例)
引用:株式会社西東社/seitosha
・ショック!…でもOh my god.は使わない!
・苦手=not good atは意外と使われてない?
・「ウケる」ときはほとんどthat’s funny!
・驚いたとき、思わず出る言葉はWhat? だった!
・うらやましくてもenvyを使うのは厳禁!
・忙しくても暇でもbusyを使う!
・maybeは使うけど、perhapsはほぼ使わない?
・付き合ってる? はAre you seeing~?が定番! など
本書のキーワード「ビッグデータ」「コーパス」とは?
本書を語る上で欠かせないのは「コーパス」という言葉です。
コーパスとは、電子化された、言葉のデータベースのことです。新聞、テレビ、映画…など様々なメディアで使われている言葉が膨大に蓄積されています。
本書は、このコーパスデータの中に入っている2億語以上の言葉の中から、日常的な表現300万語を徹底分析し、どんな表現がよく使われているかをランキング化したものになります。
ここまで膨大なデータで勝負している本ってなかなか少ないのではないでしょうか?なんだか興味が湧いてきましたね。
3. 読んでみた感想・気づき
英語表現の幅が広がる
本書は、英語表現の幅を広げるのに有効です。それは言葉のニュアンスの違いを説明してくれているからです。
例えば「〜にはまっている」という表現。コーパス分析により、ネイティブに一番使われているのは、シンプルに ” I really like 〜 “であることが説明されています。ただ、本書に載っているのはそれだけではありません。
・I’m crazy about Korean dramas. (「ぞっこん」に近いニュアンス)
・I can’t live without listening to western music.(生活に不可欠というニュアンス)
・I’m into social media. (「熱中している」というニュアンス)
・This chocolate cake is amazing, and I can’t get enough of it.” (「いくらやっても飽きないくらい好き」というニュアンス)
引用:「2億語のデータでわかった本当に使える英語 ビッグデータ英会話」p41
このように、ニュアンスによって異なる言い方を紹介してくれているので、自分が実際に話す時にピタッとはまる表現を学んでおくことができます。
巷で言われている「ネイティブはこう言わない」は嘘かもしれない
英会話の本やサイトは山のように存在し、中には「ネイティブはこう言わない」「こういうと失礼に聞こえる」ということが書かれているものも多くあります。
いろんな情報に踊らされた結果、結局なにが正しいのか分からない!と感じている人も多いのではないでしょうか。
そんな時に役立つのは、膨大なデータに裏打ちされた事実です。説得力が違います。
本書によると、What’s up? や How’s it going? というような挨拶の場面で、一番使われる返しは「I’m fine」なのだそうです。意外ですよね。
私自身、本書を見るまではなんとなく「I’m fine」を使うのを避けてきました。しかし、本書でこの表現が自然だということが証明されたため、これからは迷うことなく「I’m fine」使っていこうと思います。
ネイティブの自然な表現を身につけようと思うなら、やはり本書のように確かな根拠がある良質な本を選んでいきたいですね。
4. こんな人に読んでほしい
今回は「2億語のデータでわかった本当に使える英語 ビッグデータ英会話」をご紹介しました。わたしがこの本をお勧めしたいのは次のような人です。
・自分が使っている英語が実際にネイティブに使われているか知りたい人
・コーパスデータに興味がある人
本書は、大量のデータに裏打ちされた説得力のある1冊です。お時間があればぜひ読んでみてください!
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