【レビュー】「英語のハノン初級」はおすすめ?特徴と進め方、口コミを調査!

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こんにちは!りんじゃです。

今回は「英語のハノン」という参考書の内容と進め方についてシェアしていきます。

目次

■英語のハノン

英語のハノンとは「知っている」英文法を「使える」英文法にしてスピーキング力を上げるためのドリルです。

もともとハノンとはピアノの教本で、10本の指を自由自在に動かせるようにするための練習曲集のことなんですが、よく辛い、苦しい。と言われる嫌われ者でもあります。

そんな「ハノン」の英語バージョン(!?)と聞くと、なんだか身構えてしまいますよね。しかし、やるだけの価値はあります。苦しいトレーニングを乗り越えた先には文法を意識せずにスラスラ話せるあなたに生まれ変わることができますよ。

では、英語のハノンについて深掘りしていきましょう。

■英語のハノンの特徴

英語のハノンには、他の英語本にはない色々な工夫が盛り込まれています。ここでは3つの特徴をご紹介します。

・英語の縦軸と横軸の構造

本書は、英文法は「縦軸」と「横軸」が立体的に交差することで成り立っていると考えを大切にしています。縦軸とは、英語の基本的構造、つまり5文型。具体的な単元で言うと受動態や不定詞、動名詞、接続詞…などが該当します。

しかし、縦軸だけでは英語を話せるようになりません。

ここで出てくるのが横軸です。横軸とは、すべての文型に共通する文法(時制、否定文、疑問文、助動詞、比較、仮定法など)のことです。

本書は縦軸と横軸をこれまでにないレベルでクロスさせたドリル構成に仕上がっています。

・パターンプラクティスを採用している

人間の言語知識には、受容的知識(ただ知っている知識)と能動的知識(実際にスピーキングで使いこなせる知識)があります。しかしながら、この2つの間には大きな乖離があると言われます。なんとその比率は母語でも10:1。外国語に関していえばもっと下がるのだそう。

これが「読んだら分かるのに話せない」「英作文はできるのに話せない」を引き起こしている原因なんですね。

これを解決するためには受容的知識と能動的知識の差を埋めていくしかない!!と言うことで本書では「パターン・プラクティス」byオーディオ・リンガル・メソッドを導入しています。パターン・プラクティスとは一定のパターンを大量の反復によって定着させる方法です。

例えば、This is a pen. と言う英文を、Is this a pen? What is this? This is a big pen. のように、指示に応じて形を変形させていくかんじです。

パターンプラクティスで言語の型を無意識的に使いこなせるようになれば、スピーキングする時に「話す内容」だけに意識を向ければいい状態を作ることができます。結果、スラスラと英語が話せるようになるというわけです。

・英音法が学べる

英語のハノンでは英音法にたくさんに触れることができます。英音法とは、ネイティブスピーカーが話すときに起こりやすい英語発音の法則です。

・リンキング 例): I like it が ” I liキッ” のように聞こえる

・アシミレーション 例): I love your smile. が “I loヴュア smile” のように聞こえる

英語の音声変化には他にも種類がありますが、例を挙げるとこのようなかんじです。

ドリルではネイティブスピーカーの起こす自然な音声変化がナチュラルスピードで収録されているため、これを何度も聞いてマネすることで発音の改善やリスニング力の向上に繋がります。

■英語のハノン ドリルの種類

英語のハノンには2種類のトレーニング法があります。

  1. Consecutive Drill (連続ドリル)…文に新たな語句を代入するトレーニング
  2. One-Step/Two-Step/ Three-Step Drill (1段階/2段階/3段階ドリル)…指示に従って文を変換するトレーニング

この説明だけでは「??」だと思うので以下に簡単に説明していきますね。

・Consecutive Drill (連続ドリル)

音声の文章を2回リピートした後、———の部分で指示が聞こえるのでそのワードに変えて文章を言い換えます。その後正解の文を2回リピートします。

(音声)She is in the library.     → (あなた) She is in the library.

(音声)She is in the library.   → (あなた) She is in the library.

(音声) She and he

(あなた) She and he are in the library.

(音声) She and he are in the library. (あなた)She and he are in the library.

(音声) She and he are in the library. (あなた)She and he are in the library.

簡単に言うとこれだけです。「余裕じゃん」という声が聞こえてきそうですが、やっていくと全然簡単ではありません。

——–には色々入ります。主語が変われば動詞の形も変わるし、副詞が入れば語順も変わります。進めていくにつれて、文章自体の語彙や文法も複雑になっていくため結構大変です。

・One-Step/Two-Step/ Three-Step Drill (1段階/2段階/3段階ドリル)

音声の文章を2回リピートした後、———の部分でnegative(否定文)、question(疑問文) のような指示が聞こえるのでその通りに文章を言い換えます。その後正解の文を2回リピートします。

例:

(音声) The store is near the station.  → (あなた) The store is near the station.

(音声) The store is near the station.  → (あなた) The store is near the station.

(音声) negative

(あなた)The store isn’t near the station.

(音声)The store isn’t near the station. →(あなた)The store isn’t near the station.

(音声)The store isn’t near the station. →(あなた)The store isn’t near the station.

イメージは掴めたでしょうか?ここまでがOne-Step(1段階)です。問題によってはOne-Stepに続けて question(もとの文を疑問形にする)や why(whyから始まる疑問文にする)などが指示されます。これがStepドリルのイメージです。

■初級は簡単すぎ?

初級は簡単すぎるか?答えはNoです。上記では説明のためにシンプルな英文を使いましたが、実際のドリルはこんなものではないです。

ネイティブのナチュラルスピードの音声を聞き取りながら、主語と動詞の形に気を遣い、文構造はキープしたままそれを疑問文やら否定文やらに変えて意味が通るようにしないといけないのです。

考えることが多すぎて、最初からナチュラル音声のスピードについていける人は英語上級者でも多くないはずです。私自身、TOEIC945点を持っていますが、最初は全然追いつかなくて泣きたくなりました…(笑)

ここはどうか、騙されたと思ってどんな上級者でも必ず「初級編」から始めてみてください。初級の文章がすべてストレスなく言えるようになってから中級に進む方が後々役に立ちます。

■英語のハノンの口コミ

Twitterでも話題の英語のハノン。口コミを集めてみました。

基本的には肯定的な意見が目立ちました。Twitter上では、毎日の積み上げとして英語のハノンに毎日取り組む人がたくさん見受けられました。毎日確実に反復すれば結果が出るということを多くの人が認識している結果でしょう。

一方で、ドリルがきついという意見や、英語初心者には効果はあるのか?と疑問視する声も見受けられました。

■英語のハノンはどんな人におすすめ?

英語のハノンをおすすめしたい人、おすすめできない人について私の意見を書きます。

・おすすめな人

・コツコツと地道なトレーニングができる人

ハノンの練習量は圧倒的です。しかも正直言って楽しい♪という内容ではありません。なんとなく始めたら、挫折する人も相当数いるのではないかと思います。

本気でスピーキング力をどうにかしたい!これまでとは違う世界を見てみたい!!という人は覚悟をもって粘り強くやっていきましょう。

・TOEICでは高得点なのにスピーキングが苦手な人

TOEICでは800点、900点以上持っている。それなのにスピーキングが苦手なことがコンプレックス…。

英語のハノンはそんな人にピッタリの教材です。

TOEICで高得点が取れるということは、基本的な文法力は十分備わっている状態です。言いたいことも時間があれば問題なく表現できるのだと思います。そんな人に足りないのは瞬発力です。

英語のハノンは上記で説明したパターンプラクティスのドリル方式を採っているので徹底的に瞬発力を鍛えてくれます。

・おすすめできない人

・短期間で効果を得たい人

英語のハノンに限ったことではありませんが、すぐに結果を求める人にはおすすめできません。特に英語のハノンは粘りよく何度も反復することこそが大事だと言われているので、ある程度の覚悟を持って望む必要があります。

・中学英文法があやしい人

中学英文法が固まっていない初心者はまず英語のハノンよりも基本的な英文法をしっかり押さえることをおすすめします。ハノンは初級編と言っても、英文法の知識がない初心者が手をつけると思ったような効果が出なかったり、挫折したりする可能性が高くなります。

・資格試験対策として使いたい人

英語のハノンは、英語の音声変化や文型についても身体にしみこませることができるため、リスニングやリーディングにも効果があると言えます。しかしそれはハノンのドリルを毎日地味に積み重ねた人が副産物として得られるご褒美であり、リスニング、リーディングを短期間で伸ばすために本書を使うことは最善だとは言いきれません。

TOEICなどの資格試験を控えている人は、公式問題集などのより実践的な教材の購入を検討してみましょう。

■まとめ

いかがだったでしょうか。今回は、英語のハノンの特徴や内容、口コミについてご紹介しました。

決して簡単なドリルではありませんが、正しい方法で根気よく取り組み続ければ確かな成果を感じられますよ。

ぜひ本気でスピーキングを伸ばしたいという人は本書をチェックしてみてください☆

※中級、上級、フレーズ編は以下

りんじゃ
この記事を書いた人
りんじゃ

【TOEIC940点、英検1級保有】語学が大好きな26歳。英語講師として働きながら、TOEICコーチングや英語ブログの運営をしています☆
このブログでは、TOEIC対策に役立つ情報や、おすすめの英語コンテンツなどを紹介します(^O^)

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